ポリシーの策定に対するXのアプローチと対応についての理念

Xでは、世界各地でリアルタイムの会話が行われており、攻撃的であったり、物議をかもしたり、偏見に満ちていたりすると思われる意見が述べられていることがあります。Xサービスでは、すべての利用者に自由な自己表現を認めていますが、嫌がらせや脅し、または恐怖を与えて他の利用者が発言できないようにする行為は禁止しています。

Xは、すべての利用者が安心してさまざまな考えを表現できるようにするためにXルールを設けており、ルールに基づいた一貫性のある対応を行うよう努めています。さまざまな対応については、こちらをご覧ください。

 

Xポリシーの策定プロセス
 

ポリシーの新規策定や変更を行う場合、オンラインでの言動の傾向を綿密に調べること、許可される行為をわかりやすい明確な言葉で表現できるようにすること、膨大な数のツイートに適用できる調査担当者向けの対応ガイドラインを作成することが必要になります。

ポリシーの文言の草案をまとめる際は、社内のさまざまなチームやTrust & Safety Councilから意見を募ります。この作業は、さまざまな文化や社会環境におけるXルールの適用や解釈の方法をはじめ、移り変わるオンラインでの発言の性質に対する世界各地の見解を考慮するうえで不可欠です。最後に、世界各地の調査チームのトレーニングを実施し、Xルールを更新して、新しいポリシーの適用を開始します。

 

対応についての理念
 

Xでは、利用者が出来事のさまざまな側面を理解して、異なる意見や見解についてオープンな議論を行うことができます。そのため、Xプラットフォームではさまざまな発言が可能で、特にカウンタースピーチを行いやすくなっています。カウンタースピーチとは、事実を示して間違いや誤解を正したり、偽善的な行為や矛盾点を指摘したり、オフラインやオンラインでの影響を警告したり、不愉快な発言や危険な発言を非難したりするほか、相手の意見を変えたり、感情を和らげたりするのに役立つ発言です。

そのため、前後関係が重要になります。対応を行うかどうかを判断する際は、以下を含むさまざまな要素を考慮します。

  • 個人、グループ、法的または社会的に守られるべき特定のカテゴリーに属する人に向けられた行為かどうか
  • 攻撃的な行為の対象者や第三者によって報告が行われたかどうか
  • 違反者にXポリシーの違反歴があるかどうか
  • 違反の重大さ
  • コンテンツのトピックが公共の利益にかなっているかどうか


個人またはグループに向けられた行為かどうか

Xプラットフォームでさまざまな意見を表明できるようにする一方で、利用者を保護するために、特定の個人またはグループを標的にした攻撃的な行為が報告された場合、Xは対応を行います。こうした行為はさまざまな方法で行われます(@ツイートする、写真にタグ付けする、名前を挙げるなど)。


報告が、攻撃的な行為の対象者によって行われたか、または第三者か

単体で見ると攻撃的に見えるツイートでも、大きな会話の流れや、当事者同士のXにおけるこれまでの関係を考慮するとそうではない場合があります。たとえば、友達に対するひやかしは第三者には攻撃的に見えることがあります。また、ある文化や国では許容される発言が別の文化や国では許容されないこともあります。特定の状況における同意の上でのやり取りを誤って削除しないようにするために、Xでは強制的な措置に移る前に、対象者本人またはその法的代理人に報告を求める場合があります。


違反者にXポリシーの違反歴があるかどうか

Xは、故意にXルールに違反したわけではないという前提で対応を開始します。即座にアカウントを凍結しなければならないほどの著しい違反を除き、違反者には最初はXルールについて学んで、行為を改めてもらいます。違反者に違反ツイートを見せ、どのルールに違反しているかを説明し、当該コンテンツを削除しないと新しくツイートできないと伝えます。Xルールに繰り返し違反した場合は、より厳しい対応を行います。たとえば、違反ツイートの削除を要請したうえで、アカウント所有権の認証を求めたり、一定期間ツイートできないよう制限したりするなどの追加の措置を取ります。さらにXルールの違反を続けた場合は、アカウントを永久に凍結することがあります。


違反の重大さ

行為によっては、深刻な安全リスクやセキュリティリスクが生じたり、関係者に物理的、感情的、金銭的な苦境をもたらしたりする可能性があります。強烈な身体的脅迫を含む内容、同意を得ていない私的な画像/動画、児童の性的搾取を行っているコンテンツの投稿など、Xルールに著しく違反している行為と判断された場合、アカウントは即座に永久凍結されます。それ以外の違反については、攻撃的なツイートの削除を要請したり、一定期間ツイートできないよう制限したりなど、さまざまな対応を行います。


行為のニュース性が高く公共の利益にかなっているかどうか

Xは世論を常に映し出しており、利用者は話題に上っている出来事についての情報を得るためにXを利用します。さまざまな見解を目にすることで、お互いに学び、寛容性を育み、どのような社会にしたいか判断できるようになります。

利用者が出来事のさまざまな側面を見ることができるように、Xではルール違反になるような議論を呼ぶコンテンツや行為が許容される場合があります。これは、そうしたコンテンツや行為に公共の利益があるとXが判断したためです。そうしたコンテンツや行為は個別にケースバイケースで判断され、最終的には複数の部門から成るチームが決定します。

決定する際には、世間に与えるであろう影響、コンテンツの情報源、代わりになるコンテンツがあるかどうかなどが考慮されます。

コンテンツが世間に与える影響: 公共の利益にかなっているトピックは、世間の興味を引くようなトピックとは異なります。Xでは、そのコンテンツについて知らなかった場合の影響を考慮します。多くの人の生活や国政に影響を与える可能性があるツイートや、重要な社会問題に対する発言については、Xはそのコンテンツをそのまま残しておくことがあります。一方、Xポリシーに違反しており、世間への影響が小さい場合は、コンテンツを削除することがあります。

コンテンツの情報源: 一般的な見方を考慮して、Xへの投稿コンテンツおよび投稿した個人、グループ、組織が公共の利益にかなっていると見なされる場合があります。そうした場合でも、それらの投稿者のツイートは必ず残されるわけではありません。Xでは、特定のツイートが公共の利益にかなっているかどうかを検討したうえで、そのツイートをそのままにしてオープンな議論ができるようにするかどうかを決定します。

代わりになるコンテンツがあるかどうか: 日々、利用者は世界で「いま」起きていることについての目撃談を語ったり、広まっている見解に異を唱えたり、時には権力者による権利の乱用を暴いたりといった重要な役割を果たしています。特定の情報にアクセスできないようにすると、状況が進展した場合に、前後関係がわからなくなったり、出来事のさまざまな側面を見ることができなくなったりする可能性があります。そのため、Xでは、違反の可能性があるツイートに対応する前に、そのツイートが大きな流れの中で果たしている役割と、そのコンテンツが他の場所で見つかるかどうかを考慮します。

この記事を共有する