キュレーションスタイルガイド

最終更新日: 2021年2月1日

モーメントの目的は、Xでまさに「いま」起きていること(面白い会話や情報、最新のニュース、様々な発言や視点など)を伝えることです。 

モーメントでは、さまざまな内容の魅力的なオリジナルコンテンツを取り上げます。モーメントに掲載するツイートの選定では、ツイートの内容、画像/動画に加え、プロフィール画像やユーザー名も検討の対象となります。

  • 公平性: 議論を呼びそうなトピックに関しては、すでにXで大きな反応を呼んでいるツイートをデータに基づき選定し取り上げます。世間一般で議論の的になっている話題については、可能であれば、その会話のさまざまな側面を代表する多様なツイートを選びます。Xのキュレーターは自分の考えを前面に押し出すのではなく、Xのプラットフォーム上で交わされている議論を反映する必要があります。
  • 正確性: ニュースやニュース性のある会話を扱う場合には、正確な情報を伝える、質の高いツイートを取り上げます。
  • 訂正: 万が一、取り上げたコンテンツが誤りであることが判明した場合には、モーメント上で訂正箇所が分かるようにし、訂正した旨をツイートで発表します。稀な例として、モーメントを削除し、取り下げを発表する場合もあります。
  • 基準: ニュース性の高いストーリーを伝えるために必要な場合を除き、冒涜、暴力、裸体など、センシティブだと思われるコンテンツは含めません。違法行為を描写する、または助長するようなコンテンツは採用しません。センシティブなコンテンツがモーメントに含まれる可能性がある場合、それを利用者に明示します。

このスタイルガイドは、既存のキュレーションポリシーを補う目的で作成されており、Xのキュレーションチームが世界的に共感を呼ぶ、魅力的な、事実に基づく、偏りのないコンテンツを発信するための参考になります。また、このガイドは指針を提供することのみを目的としており、Xが随時変更したり、逸脱したりする可能性があります。

モーメント作成の鉄則

Xで使われている言葉で語る。

たとえば、文末に絵文字を添えるときや、英語で「per cent(パーセント)」の表記を1語にするか2語にするかで迷ったときは(国によりますが、モーメントでは「%」がよく使われます)、X上で行われる会話に合わせるようにしましょう。

略語

国名や組織名を英語のまま省略する場合、ピリオドを用いません。これは、Xにおける一般的な慣習で、たとえば、米国はU.S.ではなくUS、英国はU.K.ではなくUKとなります。

アクティブシューター(無差別殺傷事件の加害者)に関する報告

米国国土安全保障省(DHS)では、アクティブシューターを「人が密集している逃げ場のない場所で、殺人またはその試みに積極的に関与した人物。ほとんどの場合で銃器が使用され、標的の選択にパターンや規則性は見いだせない」と定義しています。なお、事件の発生を予測することは難しく、発生後は被害がすばやく拡大し、通常は10~15分で終了します。

この言葉は、発砲事件に関する報告が最新のニュースとして拡散されていく中で、誤用されることが少なくありません。 Factalは、アクティブシューターという言葉の誤用が、「状況を不必要に深刻に見せ、混乱を助長する」と述べています。これには、警察への通報件数の増加や、近隣住民をはじめ、不安に感じ注目している人たちの間でパニックがより大きくなることが挙げられます。

事件の発生を警察が確認しない限り、「アクティブシューター」という言葉の使用は控えましょう。代わりに、このような状況では「発砲の可能性」または「銃器携行者に関する通報に警察が対応している」などの表現を用いてください。
 

人格批判

人格批判は、議論において相手の考えや立場ではなく、相手そのものを批判する行為です。

「首相は、期待できない人物だ」というツイートと「首相の声明には、期待が持てない」というツイートの違いを考えてみてください。

ツイートをまとめる際は、個人またはその性格を攻撃するツイートを避けます。ただし、Xで発生している会話において重要な要素であり、文脈上適切である場合を除きます。
 

「~とされる」

「~とされる」という表現は、何かが起こったとする主張のうち、証明されていないものを伝えるために用いられます。法廷で立証されていない刑事訴訟や不正行為の申し立てを議論する際には、この表現を必ず使用します。「~とされる」という表現を、他の報道において事実が承認されたかのような表現に代わるものとして使用するべきではありません。そのような場合には主張の出所を明らかにすべきです。
 

注釈

文脈、背景知識、経歴、翻訳、小見出しなどを注釈としてモーメントに追加できます。たとえば個人の専門知識を説明するなど、選定したツイートに説明を加える目的で注釈機能を使うこともできます。

注釈はすべて簡単に検証ができ、注釈を書いた経緯が明らかである必要があります。たとえば、ある言語のツイートを翻訳したものはオリジナル言語のツイートを注釈として記載できます。

注釈のために他者のコンテンツを目的を変えて再利用したり、修正して再公開することは好ましくありません。常にツイートを優先して使用するようにします。ツイートから利用できない情報を使用する場合、必要に応じた言い換えや引用を行ってください(短くまとめること)。

注釈を見出しとして使う場合、タイトルと同じスタイルにし、注釈の本文は文章として記載してください。 
 

帰属

モーメントのタイトル、説明、ツイートに記載した内容はすべて、当該モーメントを反映している必要があります。

事実を裏付ける情報源が3つ以下の場合、タイトルまたは説明内で情報源の名称を挙げ、帰属を明記します。4つ以上の情報源によって確証が得られている場合は、「レポート」と表示して帰属を示す必要はありません。

モーメントでは、「報告によれば」、「情報によれば」、「~だと考えられている」といったフレーズを用いずに、情報源の帰属を明記するのが望ましいです。 
 

身体組織

利用者を不快にさせるだけのコンテンツをまとめるべきではありません。そのため、身体組織に焦点を当てただけのモーメントは作成しないでください。その内容が広く議論されていないときは特に注意が必要です。

身体組織を扱うモーメントを作成する場合は、背景状況を考えながら言葉やトーンを選び、不快感を与えるコンテンツをカバー画像にするのは避けてください。
 

ブランド

ブランドアカウントのコンテンツは、会話に不可欠であると考えられる場合を除き、モーメントに入れません。
 

クリックベイト

モーメントにまとめると、利用者はX上で起きた事柄を理解するために必要な背景情報や説明を簡単に知ることができます。そのためタイトルと説明には、読者が読む価値があるかどうかを判断できる情報を提示するようにします。 

タイトルは会話調で内容が伝わりやすく、かつ工夫されたものが望ましいですが、クリックベイトにはならないようにします。クリックベイトとは、意図的に情報を隠して誤解させたり、疑問を感じさせてクリックに誘導する手法です。
 

集合名詞

企業、政党、グループの名前を英語表記にする場合、単数形を用います(例:「Company X released its earnings Wednesday(X社は水曜日、収益を公開しました)」)。

バンドやチームは市場によって扱いが異なりますので、単数形/複数形の食い違いを避けて書く必要があります。たとえば、"The band released its/their new album(そのバンドがその/彼らのニューアルバムをリリース)"ではなく、"The new album is here(ニューアルバムが発売)"とします。こうした書き方が困難な場合、Xでの一般的な書き方に合わせます(「The band(バンド名が複数形の場合)are dropping a Canadian tour(もうすぐそのバンドのカナダツアーが始まる)」など)。
 

犯罪

犯罪についての会話をモーメントに含める場合、容疑者や被告人の写真をカバーに用いないでください(特に警察の似顔絵もなく、出廷もしておらず、スナップ写真しか入手できない場合)。

加害者とされる人物の氏名および画像を、モーメントのタイトル、説明、カバーで目立つように使用することは避けます。モーメントでは事件の被害者を優先的に扱うようにしてください。
 

誤情報をまとめる

Xのミッションは、質の高いコンテンツと背景知識を提供することで、目にしている情報の正確性を利用者が判断できるようにすることです。

UNESCOによると、誤情報には次のような多くの種類が存在します。

  • 風刺およびパロディ: 害を与える意図はないものの、利用者がだまされる可能性がある
  • 誤った関連性: タイトル、画像、キャプションが内容と合っていない
  • 誤解を招くコンテンツ: ある問題や個人を描写する際に誤解を招くような方法で情報を扱っている
  • 誤った背景情報: 偽りのないコンテンツに、状況について誤った情報を添えて再共有する
  • なりすましコンテンツ: 本物の情報源になりすます
  • コンテンツの操作: 本物のコンテンツを改ざんし、見る者を欺く
  • コンテンツの捏造: 虚偽

誤情報についての会話をまとめる前に、Xでの話題性や、当該情報を共有しているコミュニティを考慮する必要があります。マイナーなトピックを話題の会話に変えてしまうのはよくありません。そのため、リーチの限られた会話を探すのではなく、国内のトップトレンドについての正確な情報提供を優先します。

こうしたトピックをまとめる際は、複数の情報源で確認を取り、それらの帰属を明記します。

虚偽の主張をタイトルと説明で繰り返すことも避けます。First Draftによると、「あるストーリーや主張が虚偽であることを証明するために、850ワードの記事の中であらゆる背景情報や説明を提供しても、その80字版が誤解を招くようなものなら何の意味もない」とのことです。

誤情報で用いられるなじみのないフレーズを繰り返す場合には注意してください。こうしたキーワードは、利用者をさらなる誤情報にさらそうと戦略的に作成されている場合があるためです。このような現象についての詳細(「クライシスアクター」など)は、 Data & Society Research Instituteにてご確認ください。
 

日付

タイトルや説明には昨日今日明日などは使わず、曜日を使います。米国では木曜日でも、オーストラリアではすでに金曜日の場合があるからです。また、火曜夜のナイトゲームでも、地域によっては水曜午前に実施されます。代わりに曜日を使ってください。

ライブイベントに関しては、基準となるタイムゾーンを含めます。たとえば、「ライブは2 pm AEST(オーストラリア東部標準時)、12 am ET(東部標準時)、4 am GMT(グリニッジ標準時)からスタート」など。特定の場所がない場合は、現地国のタイムゾーンを使います。

日付を記載するときは、月(英語の場合短縮せずに)+日にしてください(例: May 12(5月12日)、September 12(9月12日))。 

年代を記載するときは、英語の場合、数字の後に「s」をつけます(例:60s(60年代)、70s(70年代)、80s(80年代)、90s(90年代))。
 

進行中のニュース

新しく発生した進行中のニュースでは、情報のソースに加え、確認済みの情報を明確にする必要があります(「帰属」を参照)。「さらなる進展が見込まれます」や「更新をお待ちください」などの文言は説明に明記する必要はありませんが、状況の進展に合わせてタイトルと説明を更新していきましょう。
 

障碍や病気

状態や病気を前面に出すような言葉は避けます。たとえば、英語では「disabled people」や「the disabled」ではなく、「people with disabilities」とします。

さらに、会話に関係する場合にのみ、障碍や病気について述べるようにします。障碍や病気を苦痛として描かず(「パーキンソン病の苦しみ」や「がんとの闘い」など)、「パーキンソン病を発症」や「がん患者」といった表現にしてください。精神疾患については一般的な用語を使い、可能な場合には特定の状態について述べます。

人々のアイデンティティを尊重します。たとえば聴覚障碍を持つ人々を、アイデンティティや文化を包含する「Deaf(ろう者)」とし、「deaf(耳が聞こえない)」という用語は使わないようにします(「Deaf」と「deaf」の違いについて詳しくはこちらをご確認ください)。

詳しくはNational Center on Disability and Journalismのスタイルガイドをご覧ください。用語や留意事項がアルファベット順に掲載されています。
 

真偽が問われている主張

Xの役割は、Xで話題となっている情報について、利用者ができる限り多くの背景知識を得られるようにすることです。話題性や注目度の高い会話に、幅広い情報源にて真偽が問われている情報が含まれる場合、Xが提供する背景情報の情報源を明記します。可能な限り、真偽が問われている情報をタイトルに使わないようにします。 
 

絵文字

絵文字は、言葉の代わりではなく、タイトルや説明文の強調や、感情を表すために用います。多くのX利用者が行っているように、できるだけタイトルや文の最後に絵文字を付けるようにします。ただし、絵文字は深刻でセンシティブと思われるトピックやニュース速報には使用しません。
 

eスポーツ

Xでは、eスポーツ(イベント名などで異なる文字体で使用される場合を除き、eは小文字)を、複数のプレーヤーが対戦するゲームを意味する包括的な用語とみなしています。リーグ戦やトーナメントで対戦し、解説者はキャスターと呼ばれます。eスポーツは主に、FPSとMOBAという2つのジャンルに分けられます。FPSとは first-person shooters(ハイフンに注意。ファーストパーソン シューター)、MOBAとはMultiplayer Online Battle Arena(マルチプレーヤー オンライン バトル アリーナ)を意味します。モーメントに含める場合は、どちらのアクロニムも意味を明記してください。従来のスポーツゲーム(FIFAやMadden)も人気のあるジャンルです。Evoという最大の格闘ゲームトーナメントもあります。

ゲームのタイトルは映画や書籍のタイトルと同じように扱います。英語の場合タイトルケース(文頭以外のワードもキャピタライズ)にし、イタリックにせず、クオーテーションマークはつけません。
 

性を特定する用語

職業、役職などについては、できるだけ性を特定しない用語を選ぶようにします(policemanではなくpolice officerにするなど)。

有名人について言及する場合、特に条件がなければ、原則として男女を問わず「俳優」や「歌手」という表記にします。ウーピー・ゴールドバーグの言葉にある「女優が演じるのは女性のみ。私は俳優です。どんな役でも演じられるから。」はこのことを的確に言い表わしています。 
 

キュレーションでの人物の採用/不採用

Xの使命である開かれた会話を提供するために、私たちは利用者の声を尊重し、誰かが予期せず、望まぬ大量の反応のターゲットになりうる状況を排除するよう努めています。 

民族性、性的指向、性同一性、宗教的所属、障碍または病気を含む、アイデンティティや差別などの問題に関連する個人的な内容をまとめる際には、注意を払います。

熱心なファンを含む議論を取り上げるときは、炎上を誘発してしまうことがあるので注意してください。 

公人と私人の違いについても考慮する必要があります。公人とは、公職に立候補する、芸術活動を行う、プロスポーツ選手とて競技するなどして、自発的に公の場で生きることを選択する人々のことです。これには、写真や動画が急速に拡散される人は含まれません。 

利用者は自分のツイートを削除する、アカウントを非公開に設定する、または該当する@XMomentsアカウントをブロックすることで、モーメントからツイートを削除することができます。
 

ハッシュタグ

モーメントのタイトルにハッシュタグを含めても、読者はクリックできないので、含めないようにします。

ハッシュタグを英語にする場合、頭文字を大文字にしてツイートや説明を読みやすくします(例: #starwarsdayではなく、#StarWarsDay)。 
 

健康と科学を対象とする研究

Xの見解では、健康または科学に基づくモーメントには以下の特徴があります。

  • ストーリー全体を提示する。
  • 必要な背景情報を提供し、研究を理解できるようにしている。
  • 研究結果を誇張しない。

研究そのものを見るところから始めます。

  • 出版元はどこか?
  • 他の専門家の審査を受けているか?(同じ分野の他の専門家が、研究の方法と結果を評価しているか)
  • サンプル規模は?
  • 研究の要旨を読み、研究者の主張を分析する。各種ニュースでその主張が誇張されていないか?

対象分野に詳しく、研究に対するファクトチェックや疑問への回答を依頼できる専門家を探します。専門家による別の視点を併せて示すことで、読者が自分で結論づけることができるようにします。
 

住居を持たないこと

境遇に基づきレッテルを貼ることや偏見を防ぐため、キュレーションではピープルファースト言語を使いましょう。人物に対してhomeless(ホームレス)という呼称は用いず、「people experiencing homelessness(住居を持たない人)」と表現してください。
 

アイデンティティ 

人々や集団について述べるときは、自ら公にしているアイデンティティを尊重します。人々のアイデンティティ(ジェンダー、民族、政党、信仰に基づく信念など)を一般化することや、推測することは避けます。

会話が明らかにそうしたトピックに関係する場合のみ(歴史的に画期的なイベントや特定の社会的正義に関する内容など)、個人の人種や民族について記述するようにします。

個人や集団の立場や信念については、ただ伝えるのではなく、わかりやすく伝えます。政治やイデオロギーに関するラベルを貼るのではなく、対象の人物や組織がとっている特定の立場や行動について説明して、会話に関連する背景知識を提供するようにします。

また、特定のグループにとって魅力的な考えを共有しても、そのグループに所属する個人や、そのグループの意見を色濃く持つ個人に必ずしも影響を与えないことも、覚えておくべきです。 
 

移民 

AP通信などの決定に従い、「illegal(不法)」という言葉はimmigration(移民行為)にのみ使い、移民者には使いません。直接引用する場合を除き「illegal immigrant(不法移民者)」という言葉は使わず、「someone entered or is living in the country illegally(不法に入国した、または居住する人物)」というように記述します。「undocumented(密入国者)」という言葉も使いません。

移民のステータスについて詳細を記述する場合は、弁護士や関係省庁により開示された情報に従います。可能であれば、ビザ切れ、不法な越境など、当該人物の個人的状況についても共有します。

「migrant(移住者)」という言葉は一般的に、自発的に別の地域や国に移動する人物について、法的な状況に触れずに説明する中立的な用語とされています。

「refugee(難民)」とは、迫害、戦争または自然災害から逃れるために、母国を離れることを強いられる人物をいいます。

幼少期に米国に連れてこられた人物については、「不法に入国した人物」という記述はしません。「temporary resident status(一時滞在許可)」を与えられた人物は、Development, Relief, and Education for Alien Minors Act(外国人未成年者の成長、救済、教育法)にちなんで、一般的に「DREAMer」と呼ばれます。

Xの優先語に沿っていないツイートをまとめることは可能ですが、内容に注意し、ガイドラインを踏まえるようにしてください。
 

公平性

「公平性には、客観性、バランス、中立性の要素すべてが含まれますが、それらと同じものではありません。単にフェアというのも違いますが、フェアな精神なくして公平たることはありません。つまり、偏りなく、すべてを含んでいるということです。公平性とは、幅広い見方を提供することなのです」(BBC

Xは、読者がアクセスした情報に基づき自分の意見を醸成していけるような場を提供しています。偏りをなくし、評価や偏見なく関連する議論、事実、見解も網羅するということが、公平な編集になると考えており、常にそうした編集を心掛けています。

トピックをめぐる幅広い見方を検討する必要があります。CBCのジャーナリズムの基準と実践の1ページ目には次のようにあります。「論争を呼ぶ問題については、さまざまな見解を尊重し反映させながらも、そうした見解の持つ議論への妥当性やどの程度支持されているのかを考慮すべきです」
 

カナダ、米国、オーストラリアの先住民

カナダ、オーストラリアにおいてヨーロッパの植民地主義より前にルーツを持つ人々については、indigenous(先住民)という語が推奨されます。米国ではNative American(ネイティブアメリカン)、またはアラスカではInuit(イヌイット)かAlaskan Native(アラスカンネイティブ)を使います。American Indian(アメリカンインディアン)、Amerindian(アメリンディアン)、Eskimo(エスキモー)という語は避けます。Native Hawaiian(ネイティブハワイアン)という用語は、ハワイ島の人口の約6%を占めるハワイ先住民の子孫を指します。AP通信によると、ハワイ州内に居住している人は、ハワイ居住者と呼びます。

個人やグループが特定の民族に属していると確認される場合、その名称を用います。

カナダには、大きく分けてFirst Nations(ファーストネーション)、Métis(メティ)、Inuit(イヌイット)という3つの先住民がいますファーストネーションは、一般的に帰属を表すのに用いられます。本人が明らかにそう認識している場合を除き、メティと呼ぶのは控えます。イヌイット はグリーンランドの北極圏、カナダおよびアラスカに住む先住民です。単数形はInukです。たとえば、「An Inuk man lives in an Inuit community in northern Canada(北カナダのイヌイットコミュニティに、イヌイットの男性が1人住んでいます)」となります。

オーストラリアでは、オーストラリア本土(タスマニア含む)にもともと住んでいた人々の集団を指す語として、Aboriginal(アボリジニー)があります。トレス海峡諸島の先住民はTorres Strait Islander(トレス海峡諸島民)といいます。XではどちらについてもIndigenousとします。Aborigine、Aboriginal、略称のTSIは使いません。

アボリジニーやTSIの多くのコミュニティでは、故人の名前、声、画像を用いる際に文化的な決まり事があります。家族またはコミュニティがコメントを発表し、故人の身元を明かしてもよいかどうかを伝えます。故人の身元を明かしてはいけない場合、説明または注釈にその旨を記載する必要があります。
 

イスラム国

この集団はIS、ISIS、ISIL、Daesh(ダーイシュ)など数多くの名称で呼ばれています。XではBBCの規則に従い、初出時に「Islamic State group(イスラム国グループ)」または「self-styled Islamic State(自称イスラム国)」と記載し、2回目以降とタイトルでは「IS」とします。
 

LGBTQ

LGBTQはlesbian(レズビアン)、gay(ゲイ)、bisexual(バイセクシャル)、transgender(トランスジェンダー)、queer(クィア)/questioning(クエスチョニング)の頭文字を取ったもので、Xでの推奨語です。GLTBなどのなじみのない略語は避けましょう。LGBTQ以外の用語を使う必要がある場合は、その用語の意味を明記してください。クィアは軽蔑語とみなされる可能性がありますので、使用する際は注意しましょう。

個人の性的指向は、会話の理解に必要な場合にのみ明らかにします。モーメントには、個人のジェンダー表現、アイデンティティ、性を疑問視または貶めるような内容を含めないようにします。

個人について述べるときは、本人が使用している呼び方を用います。正しい呼び方を特定できない場合、英語では単数のTheyを使います。トランスジェンダーやノンバイナリーの人の名前や代名詞にクオーテーションマークはつけません。 

ゲイという語は、同性に惹かれる男性と女性について記述する際に推奨されます。レズビアンは女性の場合に一般的に用いられます。英語表記の場合、gayは単数名詞としては使いません。 

homosexual(ホモセクシャル)は、市場によっては軽蔑語とみなされるため使用しないようにします。同様の配慮として、sexual preference(性的嗜好)の代わりにsexual orientation(性的指向)を使います。LGBTQの人々について書く際は「openly gay(ゲイであることを隠していない)」ではなく「out(隠していたものを公表した)」として扱う必要があります。 

LGBTQコミュニティに対する中傷は、報道価値があり直接引用すべき場合を除き、どのような文言やツイートであれ認められません。

トランスジェンダーのコミュニティ
transgender(トランスジェンダー)とは、生まれ持っての性(生物学的性)とは異なる性同一性を持つ人です。これは包括的な用語で、現在の性やジェンダーに違和感を覚えているすべての人が含まれます。トランスジェンダーのドラッグクイーン/キングはいますが、ドラッグパフォーマーが必ずしもトランスジェンダーというわけではありません。

「trans(トランス)」または「transgender(トランスジェンダー)」を名詞として使用しないでください。transはtransgenderの略語としてよく使われますが、transsexual(トランスセクシャル、性転換者)、transvestite(トランスベスタイト、異性装者)などのネガティブな含意のある用語の略語にもなりますので、指し示す対象が明確でない場合は使用を避けます。 

人々のジェンダーについての自己識別は尊重すべきです。トランスジェンダーの女性は女性、トランスジェンダーの男性は男性、ノンバイナリー(NBやenbieと呼ばれることも)の人は男性でも女性でもない人として言及します。「trans man」や「trans woman」(「transman」/「transwoman」ではありません)については本人がそう認識していない限り使用しません。 

トランスジェンダーやノンバイナリーの人の名前や代名詞にクオーテーションマークはつけません。dead name(性移行前の名前)で呼んではいけません。 

トランスジェンダーではない人は、cis(シス)やcisgendered(シスジェンダー)と呼ばれます。LGBTQの中には、単純化しすぎているとしてcisに異議を唱える人もいますし、非トランスジェンダーの中にも、ラベルを貼られることを嫌がる人もいます。cisはタイトルや説明には用いず、まとめたツイートでの使われ方にも注意しましょう。

「tranny(トラニー: トランスセクシャル、トランスベスタイト)」、「she-male(シーメール: ニューハーフ)」、「he-she(ヒーシー: トランスジェンダー/セクシャルの女性)」、「gender-bender(ジェンダーベンダー: 異性装者)」のようなフレーズや、「freak(変人)」、「unnatural(不自然)」、「fake(不快)」のような侮辱的な言葉は攻撃的だとみなされます。これらの使用は正しいとする主張があったとしても、攻撃的な言葉やトランスフォビア(トランスジェンダーに対する嫌悪感)な言葉は、タイトルや説明で使うべきではありません。これらの用語が会話の重要な要素である場合や、これらを使用する背景が明確な場合は、まとめたツイート内で使用されるのはかまいません。直接的な侮辱としてこれらの用語を使用したツイートは、モーメントに含めないでください。 

「transexual(トランセクシャル)」、「pre/post-op(性転換希望者/性転換者)」、「born in the wrong body(間違った体に生まれる)」、「sex-change(性転換)」などの用語は使用しないでください。「transvestite(トランスベスタイト)」ではなく「crossdresser(クロスドレッサー)」/「cross-dresses(クロスドレス)」を使用してください。「hermaphrodite(両性具有者)」ではなく「intersex(インターセックス)」を使用してください。「生物学的性を変える」こと示唆する用語は避けます。

トランスジェンダーの人の性的指向はさまざまです。それらの人のジェンダーとセクシャリティのつながりを憶測すべきではありません。
 

ミーム

ミームとは、短期間で知名度が上がり、X上で繰り返し投稿されるようになった流行の画像、動画、テキストのことをいいます。Salt Baeやtea lizardのように象徴として定着するものもあれば、ブームの終息と共に姿を消すものもあります。

共有またはリミックスされたコンテンツのすべてがミームに該当するわけではありません。共通のテーマでの投稿が、ある程度の規模まで繰り返し使用されていることが確認されるとはじめて、それをミームと呼ぶことができます。
 

通貨

貨幣価値について注意を促す場合、モーメントが発生した国の通貨を用います(例: 英国の場合、英ポンド)。その他の国がターゲットの場合は米ドルにも変換し、$X(US)と記してください。 
 

名称と役職

書籍、映画、番組、アルバム
書籍、映画、アルバム、曲、TV番組を英語で表記する場合はキャピタライズします。クオーテーションマークは用いません。歌詞、会話、実際の引用については、ダブルクォーテーションを使用します。 

TV番組のシーズンもキャピタライズします(英語の場合)。例:「第7章の最終話では、たくさんのドラゴンが登場」。シーズンの数字はアルファベット表記にしません。 

ユーザー名
説明にXのユーザー名を入れる際、本人の名前とユーザー名が異なる場合は、次のように併記します。

ある人物を取り上げる場合、その人を「利用者」と呼ぶのは避けてください。代わりに、ツイートがキュレーションされるきっかけとなった、その人の名前または自己紹介から引用した役職や記述を共有します。その人の経歴情報が見つからない場合は、ユーザー名のみを記載します。

ツイートの書き出しにユーザー名は使わないようにします。ツイートや文章でユーザー名を使う場合は、@は発音されないものとして扱います。たとえば英語では、Player X signs a new contract @team(X選手はチームにて新規契約を締結します)ではなく、Player X signs a new contract with the @team(X選手はチームと新規契約を締結します)とします。

固有名詞
人やチーム、組織の名称は、それぞれが自ら使っている呼称や表記を尊重します。ハイフンやアクセント記号は残します。これは人名を他言語から翻訳する場合にも適用されます。 

役職
政治的役職は、名前の前に置かれる場合を除きキャピタライズしません。QueenはPope(教皇)同様、常にキャピタライズします。 
 

数字

英語の場合oneからnineまではアルファベット表記にしますが、10以降は算用数字にします。タイトルを除き、文頭に数字を置かないようにします。

スポーツのスコアは、常に算用数字で表記します。気温の表記も同様です。

年齢も算用数字にします。例: "the girl is 15(その女の子は15歳です)"。年齢を形容詞表記にする場合はハイフンを使います。例: "the 5-year-old boy(5歳の男の子)。"

 

警官の発砲に関する用語

タイトルや説明、ツイートには常に明確で具体的な言葉を使用します。不明確で専門用語に満ちた用語の使用は避けます。例: 「police-involved shooting(警察と関連する発砲)」、「officer-involved shooting(警官と関連する発砲)」。この語句は、警察官が撃たれたのか、あるいは警察官が誰かを撃ったのかが明確ではありません。代わりに、事実と把握している詳細を、関連する帰属情報と合わせて、具体的に概説します。

例:
誤った対応: ウィスコンシン州で木曜日、警察と関連する発砲の後に黒人男性が死亡しました。
正しい対応: 木曜日にウィスコンシン州の警察官が発砲し、黒人男性が殺害されました。
誤った対応: 警察官と関連する発砲に続き、ナイフで武装した男性が死亡しました。
適切な対応: ナイフで武装した男性が警察によって撃たれ、死亡しました。

必要な背景情報を提示している場合は、「警察と関係のある発砲」などの語句を含むツイートを使用することができます。

不正行為の申し立てに関連するキュレーションポリシーが通常通り適用されます。

世論調査

世論調査を基にしたモーメントには、その結果の重要性を利用者が評価するために、十分な情報と背景情報が含まれていなければなりません。最低限、調査が行われた時期とサンプル規模を示す、調査の情報源を記載する必要があります。タイトルや説明は、調査結果の意味を誇張したものにならないようにしなければなりません。世論調査は誤っている可能性があり、世論の一例にすぎず、人は調査に回答し、実際に投票するまでの間に意見を変える可能性があることを覚えておかなければなりません。 

世論調査の実施者および資金提供者を明確にする必要があります。最善の世論調査は、無党派の独立した調査グループおよびメディアグループによって実施されたものです。候補者あるいは利益団体が資金を提供した世論調査をまとめる場合は、モーメント内で資金提供者を強調する必要があります。それにより読者は偏向の可能性に気付くことができます。 

信頼できる世論調査には、許容誤差が含まれています。世論調査のモーメントをまとめる場合にはこの点を考慮する必要があります。たとえば、ある世論調査で、2人の候補者の差はまったく同じではないもののサンプリング誤差の範囲内の場合、「ほぼ拮抗」しています。許容誤差がプラスマイナス3パーセントポイントで、一方の候補者が誤差のおよそ2倍リードしている場合には、その世論調査では明らかにリードしていることを示しています。この区別は、タイトルや説明、注釈で適切に反映しなければなりません。ある世論調査会社はパーセント、別の世論調査会社はポイントと異なった表記を用いることにご注意ください。これらは同じではありません。たとえば、40%から44%への移行は4ポイントの増加ですが、10%の増加でもあります。

世論調査に関するモーメントを公開するためには、数学的要素の違いや重要な調査結果について確実に理解していることを確認してください。

その他の参考記事: 
データリテラシープレゼンテーション: 1 および 2
AP Stylebook(米国)
The Guardian(英国)
 

冒涜

タイトル、説明、注釈およびXモーメント公式アカウントからのツイートに、冒涜的な言葉を含めてはいけません。モーメント内のツイートには冒涜的な言葉が含まれていることがありますが、可能な限りそうした表現のないツイートを集めるべきです。冒涜については文化によって違いがあることを忘れないでください。たとえば、オーストラリアでは一般的なフレーズでも米国では攻撃的だとみなされる場合があるため(その逆の場合もあります)、市場をまたいだキュレーションには、このような言葉を含めないようにしてください。
 

句読法

括弧とクオーテーションマーク
括弧を伴う挿入や引用が完全文である場合、ピリオドは括弧の内側に打ちます。括弧に入っているのが文断片や文の一部である場合、ピリオドは括弧の外側に打ちます。例1: We have spelling differences between markets. (The UK and Canada spell travelled with two Ls.)【市場によってスペルは異なります。(英国とカナダではtravellの末尾が「ll」となります。)】、例2: There are punctuation differences between markets (the UK and Canada spell travelled with two Ls).【市場によって句読法は異なります(英国とカナダではtravellの末尾が「ll」となります)。】

省略記号
省略記号の使用は控えます。英語の引用の中略など、説明内で使用する必要がある場合は、省略記号の両側にスペースを入れます。

ハイフン
ハイフン(-)は、年齢などのワードをつないだり、語句を修飾したりする際に用いられます。例: 10-year-old boy(10歳の少年)、15-point game(15点のゲーム)。

オックスフォードコンマ
オックスフォードコンマは使用しません。英語で項目を列挙するときは、「and」に続く最後の項目の前にコンマを入れません。ただし、わかりづらい場合はコンマで区切ります。 

所有格
原則として単数名詞の所有格にはすべて「's」をつけますが(Chris’s)、以下の場合は BuzzFeedスタイルガイドに従います。

  • 「z」と発音する「s」で終わる固有名詞
  • 複数形の企業、ブランド名、固有名詞
  • 「s」で始まるワードの前にある「s」音で終わるワードにはアポストロフィーと「s」をつける(for appearance's sake、for goodness’ sake)
  • 所有格ではなく、限定用法のワードにはアポストロフィーを使用しない(teachers college、writers room)
  • 人称代名詞には常にアポストロフィーをつけない(hers、his)
     

人種と民族

会話をまとめるうえで、人物を説明するのに人種や民族ではなく、たいていは国籍を用います。これらの用語を区別して使わなければいけません。会話が明らかに人種に関係する場合のみ、個人の人種や民族について記述するようにします。

人々の人種について記述する場合は、そのような記述がなぜ必要なのかを明確に説明します。人種を明記する場合は、常にその人が公にしているアイデンティティを優先すべきであり、当該人物の人種や民族を一般化したり、推測で判断してはいけません。

多様な集団に対して限定的かつ単一の説明をする報道に注意してください。そうした報道は、幅広い社会問題において見られます。これには、米国における黒人とヒスパニックや、ヨーロッパにおける特定の移民集団などが該当する場合があります。また、人種や地域で反応を一般化する報道(「この新しいTVシリーズは、アジア人女性に受けている」など)にも注意が必要です。
 

地域差

モーメントは、可能な限りグローバルに利用できることを目指して作成します。タイトルや説明では「rumor」と「rumour」(うわさ)、「favorite」と「favourite」(お気に入り)のように、異なる市場でスペルや意味が違う言葉は使用を控えてください。どの市場でも通用する言い換えの語がない場合は、原則としてニュースが発生した国のスタイルに合わせてください。たとえば、米国では「shopping mall(ショッピングモール)」、英国では「shopping centre(ショッピングセンター)」を使用します。

@Momentsアカウントによるツイートには、関係地域のスペルを反映させます。たとえば、米国向けのツイートには「favorite」を使い、英国とカナダ向けには「favourite」を使います。

地域は具体的に記述します。「アメリカ」では北米か米国かわかりませんし、「ブリテン」では英国(英国はイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドで構成されます)全体が含まれません。同様に、イングランドと英国は区別して用いる必要があります。

北アイルランドは、主権国家であるアイルランドと同じ島にありますが、英国の一部です。アイルランドは主権国家であり、英国には含まれません。「アイルランド」と言う場合は一般的に主権国家を指しますが、両者が同時に記述される場合は混乱が生じかねないため、Brexitをテーマにするのであれば「アイルランド共和国」と明記しましょう。
 

強姦及び性的暴行、家庭内暴力

強姦及び性的暴行、家庭内暴力の申し立てを扱う場合、暴行を受けたとされる人物について説明するには、英語の場合、「victim(被害者)」や「accuser(原告)」ではなく、「survivor(暴行を逃れた人)」や「alleged victim(被害者とされている人)」を使います(直接引用は除く)。本人が公に名乗り出た場合を除き、暴行を逃れた人の名前を公表してはいけません。 「alleged(~とされる)」を使うことで、申し立てが法廷で立証されていないという状況を描写できます。

露骨な表現や暴行の詳細など、センセーショナルな言い方は避けてください。たとえば、「tradegy(悲劇)」や「horror(恐怖)」ではなく、家庭内暴力と言うにとどめます。

判決に結びつくような言葉は避けます。たとえば、「claimed(主張した)」、「admitted(認めた)」または「confessed(自供した)」ではなく「said(言った)」を用います。

また、性的暴行に関連する会話をまとめる際は、被害者を非難するような言葉や、喜びや同意を示唆するような言い方を避けます。

悲惨になりかねない内容の詳細については、適宜センシティブタグを使います。

その他の記事については、Level Upの家庭内暴力に関するガイダンスおよびDart Centerの性的暴力の報告ガイドをご覧ください。
 

性的な画像や言葉使い

タイトル、説明およびカバーに性的な表現(性的な生体構造を含む)や無料画像は使いません。 
 

情報源が1つのモーメント

単一の報告またはメディア(記事、動画またはpodcast)からXで有意義な会話が生まれ、国内のトップトレンドが反映されている場合、その情報源のみに基づきモーメントを作成します。これにはセレブ、政治家、アスリートなどの著名人のプロフィールが含まれます。

これらのモーメントには、タイトルに帰属を明記します。
 

ネタバレ

X上ではリアルタイムで反応がありますが、利用者が今鑑賞中の番組や映画の結末を教えて、がっかりさせたくはありません。タイトル、説明、カバー画像またはツイートでは大筋のストーリー展開は伏せ、説明に「コンテンツにはネタバレを含みます」のような言葉を添えて、利用者が思いがけず内容を知ってしまわないよう配慮しましょう。

ネタバレを含む可能性のあるモーメントのターゲットを設定する前に、他の市場での公開日を確認しましょう。
 

スポーツ

ファンが普段使うような言葉で語ります。大規模なスポーツイベントについては背景情報を加えますが、その他のスポーツについては、チームのニックネームやファン用語を使っても結構です。

playoff(プレーオフ)はキャピタライズしませんが、Stanley Cup Playoffs(スタンレー・カップ・プレーオフ)などのイベントはキャピタライズします。シリーズや試合にも同様のルールが適用され、Game 3、Round 2などはキャピタライズします。Western Conference Finals(ウェスタン・カンファレンス・ファイナル)などの固有名詞を除き、finalはキャピタライズしません。 

postseason(ポストシーズン)は1語扱いです。 

サッカー/フットボール
サッカーは米国とカナダでの名称で、英国ではフットボールと呼びます。リーグ名を記載すれば、こうした問題を回避できます。MLS(メジャーリーグサッカー)については、固有名詞のためそのままサッカーを使います。反対に、英国ではリーグ名にフットボールが入っているので、そのままフットボールを使います。 
 

自殺や自傷行為

メンタルヘルスの推進者によれば、「committed suicide(自殺した)」や「victim of suicide(自殺者)」ではなく「died by suicide(自殺により死亡)」という表現を用いるべきとのことです。American Foundation for Suicide Prevention(全米自殺防止財団)は自殺のレポートについてのガイドを提供しています。
 

テロ

国の捜査班(警察や政府)が公式に宣言するまでは、テロ攻撃やテロとしてラベリングしないでください。明確になっていない、進行中のニュース速報イベントについては、「terror(テロ)」や「attack(攻撃)」という言葉は避け、「incident(事件)」や「event(事象)」を使います。
 

タイトルおよび説明

タイトルおよび説明は会話の性質やトーンがわかるように書き、幅広いオーディエンスに関連付けるために背景情報を提供します。また、中立的な立場で書きます。ある見解を示すのであれば、その見解の情報源を明記します。タイトルと説明に記載される内容はすべて、モーメント内のツイートで詳述されるようにします。

タイトルを疑問形にする場合はきわめて慎重な書き方をして、モーメントで十分に解決されないような質問は投げかけてはいけません。 

モーメントのタイトルは英語の場合センテンスケースにします(タイトルケースにはしません)。つまり、タイトルの最初のワードと固有名詞のみキャピタライズします。例: 9 best looks from the red carpetが正解で、This Baby Seal is Adorableは間違いです。説明では文頭に数字は使えませんが、タイトルでは使えます。タイトルは英語の場合は、10ワードまたは280文字未満にし、説明は基本的に2センテンス前後にします。 

タイトルの文末にピリオドは使いません。タイトルは「レポート」で始めず、1つのセンテンスにするか、レポートの特徴を説明するような内容にします。

英語の場合は、タイトルで「and」の代わりにコンマは使用しないでください。これは新聞でよく使用される表記法ですが、モーメントのタイトルに用いる会話調とは合わないうえ、英国を含む多くの市場ではそのような書き換えは一般的ではありません。 

タイトルに名前やフレーズを入れる場合、説明にはそれを入れず、重複を避けます。モーメント内のツイートなどのツイートコンテンツを基につくったタイトルを、説明で繰り返さないでください。 
 

翻訳

テキストを翻訳する際は、可能な限り原文に近い意味を残しつつ、翻訳された言語で読みやすく、わかりやすくします。つまり、逐語的に翻訳するよりも、翻訳テキストが持つ意味を可能な限り原文に寄せることが重要視されます。 

タイトル、説明または注釈に翻訳テキストを入れる場合は、オリジナル言語とそれが翻訳された旨を記載します。例: その警察官によると、「(フランス語で)道路閉鎖は週末も続く」とのこと。

翻訳は信頼できる政府当局者、ニュースエージェンシー、ジャーナリストから引用できます。

内容を把握していない外国語はモーメントに含めません。
 

postというワード

postというワードは使い方を問わず英語では常にキャピタライズします。Repostもまた常にキャピタライズします。

「poststorm(ツイートストーム)」や「thread(スレッド)」は、モーメントのコピー文言としては使いません。
 

リスト

キュレーションチームはXの人々がフォローするテーマまたはイベントに関連したアカウントを選択し、リストをまとめる場合があります。リストに追加されるアカウントは、特定のテーマに基づいてキュレーションチームが選択しているものであり、特定のツイートのキーワードでフィルタリングされているものではありません。含まれるアカウントとして、以下が挙げられます。 

  • 選択したテーマに関する経験またはインサイトを示している

  • 魅力的で情報豊富なコンテンツを共有した実績がある

  • そのテーマに関して頻繁に投稿している

  • 幅広い視点を表している

  • 政治的なテーマに関しては、無党派のアカウントを探すように細心の注意を払う

リストはリアルタイムの会話を反映するのに十分なツイートがあること、さまざまな意見や視点が表示されていること、ほとんどのツイートがトピックに関連していることを確認するためにモニタリングします。目的は正確な情報を表示する質の高いツイートを強調することにあります。チームは、ソーシャルメディアの検証方法に関して定期的にトレーニングを受け、ほとんどのリストは、ピアレビューのプロセスを経てから取り上げられます。
 

動詞

名詞と動詞を一致させ、正しい時制を使用します。口語体の、正しい言葉を使用します。

モーメントのタイトル、説明およびモーメントアカウントによるツイート全体を通して、動詞の時制を一致させます。モーメントの中には、現在時制にすべきものもあります(例: beauty bloggers are painting their cheeks yellow(美人ブロガーたちはチークをイエローにしています))。一方、終了したものは過去時制にします(例: the team moved on to the conference finals(そのチームがカンファレンスファイナルに進出))。

モーメントのコンテンツは会話調にするため、動詞の完了時制や進行時制は避けます。たとえば英語の場合、「"The prime minister has announced a trip to China(首相は中国への訪問を発表した)"」は、「"The prime minister announced a trip to China(首相は中国への訪問を発表した)"」と書くことができます。
 

天気

一般に天気情報では、天候変化の可能性について広く注意を喚起するとともに、発生率の高い状況に関する注意報を発します。基本的には、当該地域の国立気象局が使用している用語を使用します。

気候

気候は通常、平均的な天気と定義されます。一方、気候変動とは、気候における変化のことであり、「同期間にわたって観測される自然の気候変動性に加え、人間活動に直接的または間接的に起因する地球大気の組成の変化」をいいます。(出典: 国連気候変動政府間パネル(IPCC))。

要約: 国連を含む主要な科学機関や国際機関では、主に化石燃料の燃焼によって引き起こされる温室効果ガス濃度の上昇が、地球の平均気温の上昇と関連しているという見解で一致しています。 

キュレーションでは、地球温暖化は科学的に証明された現象であることを、国連のIPCCやその他の適切な公的情報源を引用して認めるのが妥当です。

私たちの目的はキュレーション対象のすべてのトピックについて幅広い視点を示すことですが、公平性を保つために気温上昇を完全に否定する見解を含める必要はありません。変化の速度、予測、考えられる反応については、さまざまな視点を含めるべきです。 

科学の有識者間では、状況をより正確に表現するために「気候危機」という用語を好んで使うようになってきています。The Guardian’s Style Guideでは、気候変動という言葉について「もはや状況の深刻さを正確に反映していない」と伝えています。この「気候危機」という用語はスペインのFundeuでも使われています。英国気象局を含め、気象学者は、「地球温暖化」(地球の表面温度が徐々に上昇)よりも「地球高温化」を好んで用いています。必要に応じて、また読者にとってこれらの用語が明確であると思われる場合は(たとえばキュレーションが行われたツイートにこれらの用語が登場する場合)、こうした最新の用語を使用してもかまいません。

気温

気温は上昇または低下するもので、暖かくなる/冷たくなる、とは書きません。気温は数字で表記します。モーメントのターゲットを世界全体に設定する場合、華氏と摂氏を併記します。

嵐、ハリケーン、台風
嵐は風速や発生地によって種類が異なります。北大西洋と北東太平洋ではハリケーン、南太平洋とインド洋ではサイクロン、北西太平洋では台風と呼ばれます。ハリケーンは風速により分類されます。カテゴリー3以上になるとかなりの暴風とみなされます。グローバルモーメントで風速について書くときは、時速~キロと~マイルを併記してください。米国と英国の嵐にはマイルを使います(160 mph(260 kph))。それ以外の地域の嵐にはキロを使います(260 kph(160 mph))。

気象予報士らにより名付けられたものである場合、hurricane(ハリケーン)はキャピタライズします。例: Hurricane Irma(ハリケーン・イルマ)。ハリケーンには「he」や「she」ではなく、「it」を使います。

米国気象局のガイダンスによると、熱帯低気圧についての報道で「弱まった」という表現を使用すると、強い雨風による脅威が小さく感じる可能性があるため、使用を避けるよう推奨しています。熱帯低気圧の勢力がトロピカルストームやトロピカルデプレッションと呼ばれる程度に弱まると、英語では、その熱帯低気圧の名前や残余という意味の単語「remnants」で呼ぶことができます。たとえば、「Residents clean up from Harvey flooding(現地の人々は、ハービーが引き起こした洪水の後片付けをしています)」や「Cities brace for remnants of Hurricane Maria(市民はハリケーン・マリアから変化した熱帯低気圧に備えています)」と書きます。

地震
地震はマグニチュードで記録されます。AP通信のスタイルに従い、ハイフンは含めず「magnitude 5.9 earthquake(マグニチュード5.9の地震)」または「5.9 magnitude earthquake(マグニチュード5.9の地震)」と書きます。人が揺れを感じるのはマグニチュード2.5~3以上です。マグニチュード4または5以上になると、損害の度合が中程度から深刻なものになります。地震学者がマグニチュードを最終決定するまでに数日かかることもあるため、当初の数字には「preliminary(仮)」や「estimated(推定)」をつけ、報告機関のデータを引用します。例: The USGS estimates the quake had a magnitude of 4.3.(USGS(アメリカ地質調査所)の推定では、地震の規模はマグニチュード4.3です。)

 

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